ぐいぐい01に関するメモ-17
- (by K, 2008.12.29)
- メモのうち重要な部分をそのうちまとめてまともなページを作る
(32) 2008年のまとめ(Kによる主観)
- 今年は結局すごく開発が進んだ。一般公開できるできるレベルにわずかに達していないのでまだ一般公開にはできないでいるけど、作ってきてとてもしっくり来る設計になった(今までは作ってもしっくりしなかった)。「ぐいぐい01」のAPIの設計の充実度を思えば、ここ数年の遅れを半分以上取り戻せた気がしている。もしかしたら成果が出ないなりにも、僕は試行錯誤を繰り返す過程でアイデアを整理していて、それが一気に結実したのかもしれない(いくらneriさんが手助けしてくれたとはいっても、僕の能力を考えれば、それだけでここまで成果が出せるとはさすがに思えない)。
- 現在「ぐいぐい01」は、かなり貧弱な入出力手段しか持たず、キャラクターベースでゲームを作ることすらできない(たとえばローグとか)。グラフィックなど、夢のまた夢だ。こんな状態では、コミュニティのみんな向けに、introシリーズみたいなものを書こうと思っても、なかなか書けないでいる。
- たしかに現状の機能さえあれば、アセンブラやコンパイラやリンカみたいなものは十分に作れる。でもそういうものを作りたいと思う人を僕はなかなか想定できない。想定できないのでintroが書けない。だから楽しみようがなくて、見ていて面白くないんじゃないかと思う。それは本当に申し訳ない。
- 僕としては、今は「ぐいぐい01」は、大掛かりなエミュレータがなくてもefg01さえあれば、アプリ互換性というものは十分に達成できるし、そのうえそのような制約があってもそれでもアプリのサイズはここまで減らせるということを証明するための段階だと(勝手に)思っている。APIが充実して、多様なアプリを作ってみんなに楽しんでもらうための段階ではない。というのは、結局設計が落ち着かないとアプリを作ってもらっても作り直しや再コンパイルをお願いすることになり、それは他のOSプロジェクトでアプリ作者が迷惑がっていたのを見ていると、やはり慎重にならざるを得ない(そもそも「ぐいぐい00」から「ぐいぐい01」への主流APIの移行だって、全面的に歓迎ではない人がいるはずだ)。
- またキースキャンやタイマーなどは普通の標準関数の範囲ではサポートしきれないので、efg01の移植も大変になると予想される(各OSでの個別対応が必要になる)。だからもしこれらのAPIを早期につけてしまうと、結局efg01の整備に時間がかかってしまい、「どのOS上でも実行できる」という大事な特徴を説明しにくくなることを恐れた。
- OSASK-MLでは主に僕が一人で報告しているだけで、この状況はあまりよくはない(かといって悪いわけでもない)。これは結局、何か要望しようにも何を要望していいのかよく分からない状況だし、助言をしたいと思っても、こうすればもっと小さくなりませんか的なことをいうのは、現段階まで来ると技術的に容易ではないから、結局誰も発言しないだけなのだと思う。もし「何か勘違いしている人」が来て、サイズの追求なんか意味ないとMLに投稿すれば、そんなことはないと反論してくれる人も出てきたかもしれないが、幸いにそういう人もいなかったので、特に発言する機会がなかったのだろう。また、特定の環境でうまくabcdwが動作しないということがあればその報告もあったかもしれないが、たぶんそういうこともなく「単にうまく動きました」とだけ報告するのも気が引けて、こうなったのだろうと思っている。だからこの状況は全く悪くない。
- また最近ではOSASK-ML投稿フォームもうまく機能していないらしいので(フォームは生きているがMLが見えない?)、その影響もあるのだろう。もしそういう理由で投稿できないのでいるのなら、是非impressionsで代用してほしい。
- 開発が停滞していた数年間のうちに、コミュニティの人たちの生活環境も変化し、もうOSASKに以前ほど深くかかわれなくなった人もきっと数多くいるだろう。それは仕方ないことだ。そういう人たちに向かって僕が言えることは、もし今の「ぐいぐい01」を誇りに思ってくれるのなら、この成果は、「ぐいぐい00」が全盛のときにいろいろなアプリを作って見せてくれたことやいろいろな意見をくれた結果なのだということを、僕は伝えたい。「ぐいぐい01」の設計は「ぐいぐい00」の反省を前提に作られたものだから。「ぐいぐい00」での成果や実績(というか実証?)なしで「ぐいぐい01」を今のような完成度に導くことはできなかった。
- その一方で、個人的にもらうメールやOSASK-IRCなどでは「新しい人」も少しずつ入ってきているのを感じる。新しい人たちは過去のしがらみにとらわれずに率直な意見を言ってくれるので、これはこれで十分に参考になる。もちろん常連さんによる過去のいきさつを踏まえた意見も役立っている。
こめんと欄
Last-modified: 2009-11-21 (土) 00:00:00 (JST) (319d) by k-tan