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5: 2009-11-17 (火) 12:06:26 ソース 現: 2024-01-08 (月) 12:58:49 k-tan ソース
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-* OSASKにおけるAPIのパラメータの渡し方+TITLE:x 
 +* OSASKにおけるAPIのパラメータの渡し方 [#u0f7c4fa]
-[[OsaTech]]より -[[OsaTech]]より
-(by [[K]], 2009.07.14) -(by [[K]], 2009.07.14)
-*** (1)+*** (1) [#w665c8fd]
-第一世代OSASKのAPIを規定するに当たって、最初に検討したのはパラメータの渡し方だったように思う。これはOSASK-MLが始まる前から[[K]]と今原氏とで検討した。 -第一世代OSASKのAPIを規定するに当たって、最初に検討したのはパラメータの渡し方だったように思う。これはOSASK-MLが始まる前から[[K]]と今原氏とで検討した。
-当時の僕たちはパラメータの渡し方には、以下の3つがあると考えた。 -当時の僕たちはパラメータの渡し方には、以下の3つがあると考えた。
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-ということで、メモリにパラメータ列を並べて、その先頭アドレスをEBXにいれて、APIを呼び出すというのが、第一世代OSASKの基本形になった。 -ということで、メモリにパラメータ列を並べて、その先頭アドレスをEBXにいれて、APIを呼び出すというのが、第一世代OSASKの基本形になった。
-*** (2)+*** (2) [#b4724580]
-レジスタ渡しを避けたことで、一度のAPI呼び出しで渡せるパラメータの量に上限は無くなった。そうすると、一度の呼び出しで複数のAPIを実行できる仕組みがほしくなった。そこで、[[K]]は以下のような設計をした。 -レジスタ渡しを避けたことで、一度のAPI呼び出しで渡せるパラメータの量に上限は無くなった。そうすると、一度の呼び出しで複数のAPIを実行できる仕組みがほしくなった。そこで、[[K]]は以下のような設計をした。
--[機能番号 パラメータ パラメータ パラメータ ・・・] [機能番号 パラメータ パラメータ パラメータ ・・・] ... [0] --[機能番号 パラメータ パラメータ パラメータ ・・・] [機能番号 パラメータ パラメータ パラメータ ・・・] ... [0]
-メモリ上には、このようにパラメータ列の終わりに続けて次の機能番号を書くことができ、これで事実上いくつでもつなげることができた。この先頭のアドレスをEBXに入れてAPIを呼び出せば、つながった機能が全部実行される。そして最後には終端ファンクション(ファクション番号0)があった。これがないと、OSはどこまでがAPIのための構造体なのか判断できないためである。 -メモリ上には、このようにパラメータ列の終わりに続けて次の機能番号を書くことができ、これで事実上いくつでもつなげることができた。この先頭のアドレスをEBXに入れてAPIを呼び出せば、つながった機能が全部実行される。そして最後には終端ファンクション(ファクション番号0)があった。これがないと、OSはどこまでがAPIのための構造体なのか判断できないためである。
-*** (3)+*** (3) [#had5981b]
-この2つの特徴が、OSASKをOSASKたらしめた大きな要素になった。まずポインタ渡しになったことにより、定数の引数を多く持つAPI呼び出しは、いちいちスタックにつむのをやめて、.data内の配列に機能番号やパラメータを並べておき、可変部分のみを上書きして、API呼び出しをした。これはコードがとても短くなる。これはレジスタ渡しだと真似できない。レジスタ渡しなら、レジスタに値を代入しなければいけないからである。省略できる代入はない。またスタック渡しでもこれは真似できない。スタック渡しの場合も、すべてのパラメータをスタックにつまなければいけないからである。ということで、本質的ではないMOVの羅列やPUSHの羅列は、OSASKアプリからは一掃された。つまりコンパクトで高速になった。 -この2つの特徴が、OSASKをOSASKたらしめた大きな要素になった。まずポインタ渡しになったことにより、定数の引数を多く持つAPI呼び出しは、いちいちスタックにつむのをやめて、.data内の配列に機能番号やパラメータを並べておき、可変部分のみを上書きして、API呼び出しをした。これはコードがとても短くなる。これはレジスタ渡しだと真似できない。レジスタ渡しなら、レジスタに値を代入しなければいけないからである。省略できる代入はない。またスタック渡しでもこれは真似できない。スタック渡しの場合も、すべてのパラメータをスタックにつまなければいけないからである。ということで、本質的ではないMOVの羅列やPUSHの羅列は、OSASKアプリからは一掃された。つまりコンパクトで高速になった。
-複数ファンクションを一度のAPIコールで実現できるので、一つあたりのAPI呼び出しのオーバヘッドは軽減された。またこれはAPI設計にもいい影響を与えた。というのは、APIの機能を細分化するのにためらいがなくなったのである。普通だと効率を考えて、あまりにもささやかな機能だけをAPI化するのはためらう。そうするとどうしても複雑なAPIが多くなる。そしてOSも複雑になる。・・・しかしAPI呼び出しのオーバヘッドを無視してもいいと思えるようになると、APIはかなり小さな機能をサポートするだけでもかまわないと思えて、複数のAPIを組み合わせて使ってもらうのを前提に考えるようになる(前処理しかしないAPI、後処理しかしないAPIなど)。結果的に小回りのきく使いやすいAPIになる。そしてOSも肥大化しない。 -複数ファンクションを一度のAPIコールで実現できるので、一つあたりのAPI呼び出しのオーバヘッドは軽減された。またこれはAPI設計にもいい影響を与えた。というのは、APIの機能を細分化するのにためらいがなくなったのである。普通だと効率を考えて、あまりにもささやかな機能だけをAPI化するのはためらう。そうするとどうしても複雑なAPIが多くなる。そしてOSも複雑になる。・・・しかしAPI呼び出しのオーバヘッドを無視してもいいと思えるようになると、APIはかなり小さな機能をサポートするだけでもかまわないと思えて、複数のAPIを組み合わせて使ってもらうのを前提に考えるようになる(前処理しかしないAPI、後処理しかしないAPIなど)。結果的に小回りのきく使いやすいAPIになる。そしてOSも肥大化しない。
-*** (4)+*** (4) [#ocebc787]
-以上は第一世代OSASKの話である。そして以下が第二世代OSASKの話である。 -以上は第一世代OSASKの話である。そして以下が第二世代OSASKの話である。
-第二世代OSASKでも、レジスタ渡しや、一度のAPI呼び出しで複数のAPIが実行される仕組みはそのまま引き継がれた。しかし若干の手直しもある。 -第二世代OSASKでも、レジスタ渡しや、一度のAPI呼び出しで複数のAPIが実行される仕組みはそのまま引き継がれた。しかし若干の手直しもある。
Line 36: Line 37:
--これはつまりCALL命令の直後にDBでAPIパケットを並べればいいということである。 --これはつまりCALL命令の直後にDBでAPIパケットを並べればいいということである。
-*** (5)+*** (5) [#i98509f5]
-第二世代OSASKにおけるAPIパケットの例: -第二世代OSASKにおけるAPIパケットの例:
-51 "hello, world\0" -51 "hello, world\0"
Line 47: Line 48:
--最初の5はやはりコンソールへの文字列出力ファンクション。次の5は文字列モード解除。これにより、配列を利用しないか、もしくは仮に配列などが指定されても、その長さが出力すべき文字長だとは判断しなくなる。次の1は文字長。つまり1文字。次の60はEAXレジスタのこと。その値が文字コードと解釈されることとなる。ちなみに6で始まるのはレジスタやスタックの値を表す。 --最初の5はやはりコンソールへの文字列出力ファンクション。次の5は文字列モード解除。これにより、配列を利用しないか、もしくは仮に配列などが指定されても、その長さが出力すべき文字長だとは判断しなくなる。次の1は文字長。つまり1文字。次の60はEAXレジスタのこと。その値が文字コードと解釈されることとなる。ちなみに6で始まるのはレジスタやスタックの値を表す。
--結果として、putchar(EAX);になる。・・・これをやるのに普通のOSならどのくらい手間をかけるだろう。まあ、一文字表示は他のOSのほうが短いかもしれない。しかしそれは文字コードをALで指定している場合だけだろう。第二世代OSASKなら、EAX以外にもECXやEDXやEBXなどを指定できる(それぞれ61,62,63)。55 26 08 a などとすれば、printf("%c\n", EAX); もできる。 --結果として、putchar(EAX);になる。・・・これをやるのに普通のOSならどのくらい手間をかけるだろう。まあ、一文字表示は他のOSのほうが短いかもしれない。しかしそれは文字コードをALで指定している場合だけだろう。第二世代OSASKなら、EAX以外にもECXやEDXやEBXなどを指定できる(それぞれ61,62,63)。55 26 08 a などとすれば、printf("%c\n", EAX); もできる。
-* こめんと欄+* こめんと欄 [#id7e1272]
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