* OSASKにおけるシステムコール(API-CALL) -[[OsaTech]]より -(by [[K]], 2009.07.17) *** (1) -既存のさまざまなOSは、それぞれにアプリケーションを書くことができて、アプリからOSを呼び出すことができる。ここではその呼び出し方について記述する。 -まず代表的な方法を記述しておくと、こんな感じだろうと思われる。 --ソフトウェア割り込み(INT命令):「はりぼてOS」やLinuxがこの方式 --near-CALL:win32がこの方式 --何らかの方法で例外を起こさせる: --コールゲート: --sysenter: ---でも386で利用できない命令は、いたずらに対応機種を減らすだけなのでOSASKでは使わない -第一世代OSASKを作るに当たっては、これらの方法を検討した。まずnear-CALL案はかなりはやく消えた。なぜなら、結局アプリからシステムコールした以上は、どこかのタイミングでCPL=0に入る必要があり、だからアプリからAPIを叩いたときにすぐにCPL=0に移行するのが一石二鳥でいいと思えたのだ。 -例外方式は遅そうなのでボツ。 -ソフトウェアINTは、APIブリッジが構築しにくいだろうということで捨てた。IDTはシステム全体に対して一つだけど、LDTはタスクの数だけある。そうすると、タスクごとに異なる設定にできるのはLDTのほうで、だからLDT上のコールゲートを使うのがいいと考えたのだ。APIブリッジとは、APIのリダイレクトというか、API-CALLを横取りしてエミュレーションするようなものである。このとき、タスクによって横取りするかしないか、もしくは横取り後の処理の仕方をタスクごとに変えたいなど、そういうことをするにはIDT上のベクタを使うわけには行かなかったのである。 -そんなわけで、第一世代OSASKでは、LDT上のコールゲートを呼ぶことがシステムコールだった。 *** (2) -第二世代OSASKでは、全く別の観点からどうするかを考えた。第二世代OSASKのアプリケーションは、efg01等によって、ほぼ全てのx86のOS上で実行可能になることを最優先で設計した。さらにefg01はアプリケーションとして記述可能で、ドライバなどの支援は極力あてにしないことにした(そうでないとefg01の移植が困難になる恐れがある)。 -そうすると、win32やLinux上ではセグメンテーションを活用したプログラミングはほとんど期待できないし、ましてLDTなどをアプリケーションが設定できる期待も持てないので、第一世代OSASKのやり方は使えない。IDTの設定もアプリからできるなんて期待できないので、ソフトウェア割り込みもボツ、例外もボツ。・・・こうしてnear-CALLだけが残った。 -そんなわけで、第二世代OSASKでは、起動時に教えられたアドレスへnear-CALLすることがシステムコールとなっている。 * こめんと欄 #comment
(This host) = http://osask.net