このメールは、OSASK伝言板に書き込まれた内容です。 この書き込みに返事を書く場合は、下のURLから書き込みを行なって下さい http://www.imasy.org/~mone/osask/index.cgi?REFER=3d83e3b0_14356 2002/09/15 10:34 川合秀実 [OSASK 4985]へのレスです。 詳しい説明をありがとうございます。とてもよく分かりました。 >例えばスワップファイルシステムには通常のファイルシステムと比べ、 > >1. ファイルに名前を付けなくてよい >2. 複雑なディレクトリ構造がいらない >3. ファイルのセキュリティ(アクセス権がどうとか)を考えなくて良い >4. Transientなデータのみ保存されるので電源断などに対処しなくてよい > >など多くの利点があります。 >このため、現行の OS はスワップファイルを利用しています。 僕が唯一疑問に思うのはここだけです。僕にはこれらの点は利点だとは思えま せん。むしろ現行のOSがスワップファイルシステムを捨てられなかったのは、従 来との概念的な互換性を意識したためではなかろうかと思います。 名前をつけなければ区別して指定することは面倒になります。ディレクトリ構 造も同じ事です。セキュリティーもつけられません。これがメリットなのでしょ うか? 現行のOSでもスワップファイルシステムを使わなければ、OSASKと同じになる というのはよく分かりました。つまり機能追加的な新規性はOSASKにはありませ ん。しかし捨てられなかったものをいわば強制的に捨てさせてみたいというが僕 の考えです。つまりご指摘の4点は果たしてメリットと言えたのか?ということ です。スワップファイルシステムを使わない方がアプリが簡単だった、というこ ともあるかもしれません。ないかもしれません。でもやってみたOSがない以上、 やってみたいわけです。 僕としては、付け足すことも削ることもしないということが「新規性なし」だ と思っています。不要なものを不要であると認めて削るのは勇気のいることであ り、その意味でUNIXはMulticsのサブセットではなく、新規性のあるOSだと思っ ていたんです。 僕は別に新規性にはこだわっていませんが(むしろ前例があればうまくいくと いう証拠なのでありがたいくらいです)、スワップファイルシステムをなくして みたOSは無いようなので、やはり新規性にカウントすることにします。新規性は 必ずしもいいことではありません。改悪かもしれないんです(いらない機能の追 加や、必要な機能の削減など)。単に誰もやってなかったことをやろうとしてい るってわけです。 ご理解いただければ嬉しいです。また、それは違うんじゃないかということで したらご意見をください。それも大歓迎です。