こんにちは、I.Tak.です。 From: Hidemi KAWAI <kawai !Atmark! imasy.org> Subject: [osask 6784] Re: Jenny2 Date: Tue, 16 Dec 2003 00:46:04 +0900 > > でも高速モードと高品質モードを混ぜたら (画像の一部を高速モード、 > >一部を高品質モードで出力したら) 矛盾が生じるわけですよ? それって > >「高速」以上の大きな違いじゃありませんか。 > > いや、そう思う気持ちは分からないでもないですが、僕の目にはさっ > ぱりその「矛盾」が実感できません(つまり、僕はtest043のaとbを並 > べてみても、あれ矛盾だよ、とはどうも感じないわけです)。僕にも見 > て分かるようなうまい例を作れませんかねえ。i8だとこうなのに、n8だ > とこんなに変だ!みたいなやつを。 並べて見比べるとかいうんじゃなくて、もっと過激に混ぜるんですよ。 高速モードとそうでないのとで部分フラッシュするんです。作ってみます。 > ・・・と、ようするに僕が言いたいのは、混じりを感じるかどうかは > 個人差があって、容易に共通の見解が得られるわけではないだろう、と > いうことです。混じりを感じないという前提に立てば、n系も一つの考 > え方でしょう。 感じるというか直感したということです。ああこれは*離れて見たら* 飽和して見えるだろうな、と。 つまり川合さんは空間的混色の拡大に納得できなかったんですよね。 じゃ、離れて見たら空間的混色が成立すると思いませんか。 > むしろ、高速モードは多少色が狂っても(僕はn系が狂っているとは > 思っていませんが)、簡単なアルゴリズムであるべきです。イメージの > 忠実さよりも、まずは高速に描画することを求められているからです。 > 基本的にビットシフトだけで済むようなn系のアルゴリズムは、3/255や > 31/255という複雑な定数を乗じなければいけないものよりも、一般的に > 見て有利だと思われます。 13/256倍は複雑じゃないんですか? まあどちらが有利か、あるいは本当に n系は常に有利なのか、それは125色使った新しい改造版を出せばはっきり しますので少し待っててください。 > > それは誤解です。深読みしすぎですよ。 > > あえてオリジナルと減色結果と言うなら、0 1 2 3 がオリジナルで、 > >0 0 3 3 が減色結果です (でも区別する必要はありません)。「a と b が > >あって、c に近いのは a である」と言いたいのではなく、「a と b は近い」 > >と言いたいのです。そういう文ですよね? > > 等高線の間隔ではなく, 傾きこそ本質であるとずっと言っていたのです。 > > なんと、オリジナルは0123なのか・・・。 > > いや、僕は「a と b は近い」と言われても、分からないので質問し > たのです。aとbは、cとdよりも近い、というのは分かります。単にaとb > は近いと言われても、それは主観的な判断でしかないので、僕には賛成 > も反対もできません。僕でも分かるように、何と比べて近いと言ってい > るのかを教えてもらえないでしょうか。 だから、aとbを比べているんです。aとbは許容できないほどの差があり ますか。主観的な判断で結構ですので。 > つまり、I.Tak.さんの解釈によると、(プログラムが)色群を選択す > る行為は、減色とはまた別の行為であって、別の処理の名前が付いてい > る事言うことですね。なるほど。そうなのか。・・・そう言われるとそ > うかもしれないです。 そうです。*ここで*議論している"減色" (正確にはディザリングだろうか) とは違う行為でしょう。 > そういうことなら、ある人が、「僕の減色アルゴリズムはすごいよ、 > 最初のパレット選択アルゴリズムが頭いいんだ」みたいな会話は、厳密 > な意味ではおかしいということですね。・・・本当?まだ僕は不安なの > で、この辺を断言してください。お願いします。 少なくとも*ここで*議論している減色とは違うことでしょう。それ以上 の判断は私もできません。 > > 誤差は 入力値→出力値ベクトル として表すのが一般的でしょう > >(今のOSASKに入れてある誤差拡散ルーチンはそのようになっています)。 > >なおRGB空間とYCbCr空間やYUV空間は行列計算と定数の加減算によって > >変換可能です。誤差がどれかの空間で小さくなればほかの空間でも小さく > >なるはずです。 > > 理屈の上ではそうですが、そうすると、16btカラーからの減色で、グ > レイスケールが色ずれを起こすほうが、正しいということになります。 > もちろん、それが正しいのかもしれません。しかし、僕はそんなルーチ > ンはほしくないのです。だから、他の人がそういう誤差の観点から正確 > なルーチンを改造OSASKに積んで使うのはもちろん結構ですが、僕は自 > 分の推奨する本家OSASKには入れたくはありません。 グレイスケールが色ずれを起こすとおっしゃいますが、緑一色の画像を 減色するなら全ビット使って処理した方が好ましい結果になると思われ ませんか。トレードオフですよ。どちらを重視するべきかは私には分かり ません。 > そのまさかですよ。主観でしか決められないというのが僕の見解です > ので、とりあえずOSASKにどれを使うかは僕の主観こそすべてでありま > す。いくつか絵を変換してみて(というかたいていはグラデーションパ > ターンでありますが)、どちらが好ましいのかを判断しています。 じゃあ、川合さんの主観における判断基準はなんなのか、ということを 教えてください。感性は説明不能ということでしょうか。 > 僕は最初から、「見比べた」と書いてきたのに・・・。 最終的に判断するのが人間なのは分かりますが、微妙〜なところでは どうするんですか。例えば、FUJI.JPGの減色ではi8とn8の差は微妙なの でしたね。こういう場合、判断しないんですか。 ところで川合さんは本当に最初から見比べを第一基準にしていたので しょうか。 [osask 6706]を見ると、i8の設計について誤解した上でそれは汚いとし (数学的には美しいと部分的に評価が変わったのでしょうか。それとも 最初から数学的美しさは眼中に無かったのかな)、n8のアルゴリズムの 単純さも気に入っているということでした。i4については特に「特殊な 事情を前提にしたものはよろしくない」というアルゴリズム関係の批判を いただいています。これが二次的な基準とは思えないことは↓に書きます。 > もちろん僕だって、可能なら数値的に判断したいですよ。しかし、そ > れだと僕にとっては不満の残る結果になるようだったのです。だから、 > 数値的な指標を作るのをあきらめて、実際に変換結果を作り、見比べて > うなるわけです。 グラデーションを減色した結果については、オリジナルと印象が近いか 否か、という評価はされませんでした。チャンス (確率) がどうのこうの という話になって、それでn8の方が良いと思う、ということでした。 > 僕が理論的な話を嫌がって、まっさきにBMPファイルを作ってこれを > 見てください、と言ったのはそういうことです。だって、僕はそれを見 > て決めているんですから。だから、i系を採用させるためには、僕のア > ルゴリズムでは僕の感性から見ても汚くなるような変換例を発見すれば > いいのです。もしくは、僕でも納得するような、客観的と言える指標を > 見つけて、その点でi系のよさを訴えてもいいです。 色の出現確率がどうのとおっしゃるので理論的な評価基準があるのだと 思っていました。少なくとも、本当に直感だけで評価しているとは信じ られませんでした。 私は採用してくれなんて一言も書いてません。仮に書きたいとしても書き ません。仕方がありませんから。 > これは何も減色(色の再配置?)ルーチンだけではありませんよ。全 > 部のOSASKのコードに言えることです。僕は僕のためにOSASKを作ってい > ます。だから僕が納得しなければ、大多数が賛成でも、僕は採用しませ > ん。その代わりに、亜種をいくら作ってもよい、としているのです。 そんなことは知ってます。だからしつこく改造版を出すのです。 > そうなのかなあ。僕はアルゴリズムを間接的に規定していると思いま > す。仮に評価基準だとしても、それでこれはよい、これは悪いと言える > わけですよね。そうだとすると、明度だけで選ぶグレイスケール化は、 > 作者にとっては非常に満足するものであっても、本当は違うやつが「よ > い」のかも知れません(だとしたら、グレイスケール化は減色とは別の > ことなのかな)。もしかしたら、明度が一番近い色を選ぶこととRGB値 > 的に一番近い色を選ぶことは、常に結果が一致しているのかもしれませ > んが(その場合、この例は例としてはよろしくないことになる)。 グレイスケール化は減色以外の効果を持っていると見るのが一般的で あろうと思います。少なくとも今回の文脈ではグレイスケール化は不適切 でしょう。 > > 少ない言葉で楽に正確に表現するために, 専門用語が定義されています。 > > そのとおりですが、じゃあ、僕は語彙が少ないので、僕の話す専門用 > 語はあいまいに使っていることのほうが多いと想定してください。もし > くは、僕は全ての専門用語に、〜のようなもの、という記述を加えまし > ょうか? それで全体的な効率が上がるならそうしてください。 しかし「これは専門用語ではない」ということを証明/確認するのは 非常に骨のおれることでしょう。そこまでしてくださらなくて結構です。 また「〜のようなもの」では結局なにを意味するのか曖昧です。 定義を知っている専門用語なら正しく使ってください。それで十分です。 > つまり、僕が何度も言い換えをするのは効果がなくて、僕が最初に一 > 度言った言葉の意味にこだわり続け、その後の訂正は基本的に無視する > ということなのですね。とても残念です。 どこで訂正されましたか? 明示的に訂正されなければ連続した議論だと 思うのは当然だと思います。言い換えは上書きではありません。補強です。 > 僕は相手を誤解することはあまりないですが(しつこく確認するのを > 嫌がられることはありますが)、僕を誤解する人は多いようです。僕は > 聞きますが、答えを期待しないほうがいいかもしれません。 あまり言いたくありませんが、私はこの議論に関して「それは誤解」と いう言い回しを5回ほど使いました。 > 僕が聞きたいのは、僕がn系の減色(色を減らす画像変換のようなも > の)だけを話していて、i系や減色一般の話をしていなかったという認 > 識が、I.Tak.さんの見解なのかどうかです。そしてI.Tak.さんは小柳さ > んが定義するところの「減色」について論じていたのでしょうか。僕に > は、僕が提唱した「誤差は重要じゃない、パレット値にこだわるな」と > いう話に理解を示して、その話をしてくれているんだと思っていました > 。 私は一般に受け入れられる減色を目指していると信じています。誤差 という極めて客観的な基準を出しているからです。もちろん、何に対する 誤差であるかは融通がききます。川合さんが元の画像との誤差を重視せず、 ビデオカードの差を吸収するための補正を考えていることも理解してい ます。だから私は理想の (256階調出力の) 減色曲線を考え、それに対する 誤差を重視して議論し、パレットインデックスの段階でコントラストが 上がっている、飽和している、と言っていました。 川合さんがn系の話だけをしていたのかどうかは判断しかねます。減色 について議論してきたのだと信じていましたから。私に分かったのは 基準が違うということです。 I.Tak. <g240845 !Atmark! mail.ecc.u-tokyo.ac.jp> http://user.ecc.u-tokyo.ac.jp/~g240845/