こんにちは、川合です。
teditc02fをベータリリースします。
・半角カナ問題を多分解消
・「abc」と書かれただけの3バイトのファイルを開くと落ちてしまうと
んでもないバグを修正
・te_conv0のエラー報告能力を改善
・te_roma0.txtを大幅拡張
・行の編集中のままいきなりウィンドウを閉じても、ちゃんとファイル
に反映される、という安心仕様に変更
・デフォルトの入力モードが設定可能に (teditc02.ini)
・オープン直後に自動でエディットモードに移行可能に
・デフォルトで行番号表示モードの設定可能に
te_roma0.txtの拡張内容は以下の通りです。
Q : ん
; : っ
: : ー
というAZIK風の設定&I.Tak.さんの「konbanha」対応です。・・・の予
定だったのですが、さらに大幅に拡張されて、「可能な限りAZIKなロー
マ字入力」とでもいう状態になっています。エントリ数は1000を超えて
います。
AZIKユーザのために書いておくと、使えないのは以下の37個だけです
。
/* AZIKのうち使えないもの (37個) */
/* th(つう), dh(づう), kw(けい) gw(げい), tw(てい), dw(でい), sw(せい) */
/* sh(すう), ch(ちゅう), lw(ぇい), ngw(にぇい) */
/* kk(きん), tt(たち), hh(ふう), rr(られ), zz(ざん), dd(でん), pp(ぽう), jj(じゅん) */
/* nz(なん), nk(にん), nj(ぬん), nd(ねん), nl(のん), nh(ぬう), nw(ねい), np(のう) */
/* nf(ぬ), nr(なる), nb(ねば), nt(にち), mp(もう) */
/* nga(にゃ), ngi(にぃ), ngu(にゅ), nge(にぇ), ngo(にょ) */
AZIKが初めての人には以下のページがおすすめです。
http://hp.vector.co.jp/authors/VA002116/azik/azikinfo.htm
いきなりページを見てくれといっても興味が湧かないでしょうから、少
しだけここに紹介しておきます。AZIKは原則として母音を拡張している
と考えればいいです。それで、普通のローマ字入力では、
かん → kan、 さん → san、 たん → tan
と入力しますが、AZIKではこのような、「an」を「n」一文字にしてい
ます。つまり、
かん → kn、 さん → sn、 たん → tn
理由はこのような「母音+ん」の組み合わせが結構多いからだそうです
。では、「in」や「un」などの拡張はないのか?・・・もちろんありま
す。
an → n, z (zはaの下だからzになったそうです)
in → k (kはiの下だから)
un → j (jはuの下だから)
en → d (dはeの下だから)
on → l (lはoの下だから)
さらに二重母音拡張というのもあって、次の通りです。
ai → q (aの上) 例「さいた」の「さい」の部分が「sq」になる
uu → h (uの斜め下) 例「くう」は「kh」
ei → w (eの隣) 例「れい」は「rw」
ou → p (oの隣) 例「こう」は「kp」
なお、これらの母音拡張が全ての子音で使えるというわけではありませ
ん。というのは、たとえば「kk」と入れると「きん」になるはずなんで
すが(そして本家のAZIKではちゃんとそうなるのですが)、この「可能
な限りAZIKなローマ字入力」では、それは「kka」などの一部とみなす
ので使えないのです(本家のAZIKでは「っ」は「;」でのみ入力する)
。
それと、これらの母音拡張は、子音が最初に来ないと有効ではありま
せん。これは本家AZIKも同じです。「z」を押しても「あん」とは出て
きません。「fz」ならちゃんと「ふぁん」になります。「あん」と書き
たい場合は、「ann」か「aq」と入れましょう。
はじめはこういう入力方法を使う気にならない人も多いと思いますが
(僕もかなり半信半疑でした)、ためしに「だんだん使うようになるの
かな」と打ってみようと思って、「dndn」とか「yp」とか押してみたら
なんかこれはこれでおもしろいなと思いました。
この「可能な限りAZIKなローマ字入力」では、原則としてローマ字入
力です。ローマ字にAZIKを加えて、ぶつかった部分はローマ字を優先し
ています。ですから、ローマ字になれた人がAZIKで遊ぶには最適かもし
れません。それでもしAZIKの方が気に入ったら、完ぺきなAZIKを使って
みてください。
完ぺきなAZIKテーブルは・・・きっとそのうち誰かが作ってくれるで
しょう。
なお、いろいろ調べているうちにDvorak配列にも興味を持ったので、
ver.3.6のOSASKではDvorak配列もできるようにしようかなあと思ってい
ます。でも面倒だから希望者がいなかったらやめようかなあ・・・。
それでは。
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川合 秀実(KAWAI Hidemi)
OSASK計画代表 / システム設計開発担当
E-mail:kawai !Atmark! imasy.org
Homepage http://www.imasy.org/~kawai/