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[OSASK 933] Re: 続「OSASKのファイルシステム」
こんばんは、川合です。
Myurika さんは 2000/07/02 17:38:39 の「[OSASK 931] Re: 続「 OSAS
Kのファイルシステム」」で書きました:
>>ジャーナリングファイルシステムってのは、ファイルシステムの更新履歴を保存
>>しておいて、クラッシュした時に、更新履歴を元にクラッシュ直前の状態にファ
>>イルシステムを戻せるファイルシステムだそうです。
要するに、電源が切れて情報が失われても、1つ前の状態に戻れるよ
うにしてほしいってこと?
> 私も識者じゃありませんが、ジャーナリングファイルシステムって、書き込み
>が行われているときに電源断などの要因によって、ファイルシステムがそれをファ
>イルだと認識するための情報と、実際のディスク上の情報が混乱するのを防ぐた
>めのものだと思っていたんですが、違うんでしょうか?
># クロスリンクとか、もう存在しないファイルへのエントリとか。
なるほど。
具体的にどういう工夫がなされているのかを理解していないので確か
なことは言えませんが、そういう手法を採用することは可能です。
ファイル(というかタグ)に履歴を持たせるようにすれば、電源断が
あってもなくても、前の状態に戻せるようなファイルシステムだって可
能でしょう(直前だけではなく、かなり前の状態にも戻せる)。
ただ、これは知っておいてもらいたいのですが、このように信頼性を
高めたり高度な機構を追加して行くことは、それだけ負担増ということ
になります。ファイルシステムのプログラムは長くなりますし、アクセ
スも遅くなるでしょう。しかし、それさえ我慢できれば、OSASKはどん
なファイルシステムにでも順応できます。何といっても、どんなOSによ
って書かれたファイルであっても読み書きできなければならない、とい
う本質的な目標があり、それが実現できるように設計されているんです
から。
僕はとりあえず、信頼性よりも効率や速度を重視したファイルシステ
ムを構築します。その後に、他の目的に重心をおいたファイルシステム
を作るでしょう。
それでは。
--
川合 秀実(KAWAI Hidemi)
川合堂社長 / OSASK計画総指揮 / カーネル開発班
E-mail:kawai !Atmark! imasy.or.jp
Homepage http://www.imasy.or.jp/~kawai/