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[OSASK 1648] Re: 未踏ソフトウェア創造事業
- Subject: [OSASK 1648] Re: 未踏ソフトウェア創造事業
- From: Hidemi KAWAI <kawai !Atmark! imasy.org>
- Date: Mon, 16 Apr 2001 14:55:13 -0000
こんばんは、川合です。
Koyanagi Masaaki さんは 2001/04/16 21:49:52 の「[OSASK 1647] Re:
未踏ソフトウェア創造事業」で書きました:
>私の感想は、「公募する意味はあると思うが、(通すのは)非常に困難だろう」
>です。
なるほど。
>http://www.ipa.go.jp/NBP/12nendo/12mito/mitou12koukai.htm
>
>に昨年の結果があり、OSASK計画は
>プロジェクト・マネジャー 竹内 郁雄氏 (電気通信大学情報工学科教授)
>が採択したテーマが近いかと思いますが、採択理由を見るとかなり世の中の
>動向を見た上での近未来に必要な技術という感じがします。
>
>OSASK は「時代に逆行している」面があることは認めているところであって、
>それでもなお採択されるだけのメリットを強く主張して認められないと
>難しいでしょう。
なるほど、そうかもしれません。逆行しているのを堂々とアピールし
ているのは今回の件に限ってはマイナスだったかもしれません。
>私はどちらかというと現行機種/OSのエミュレーションの部分よりは、
>OSの構造を極力仮想化するシェル部分を強調した方が良いように思います。
>#どこかの掲示版で「メタOS」という言い方がされていました。
>例えばある一つのファイルがアプリケーションによって別のデータに
>見えたり、タスクセーブができたりという点です。
エミュレーター抜きでのOSASKの価値に重点をおいた方がいいと思い
ますか。・・・うーん、なるほど。
OSASKの非常に痛いところは、「高い想像力がなければ、その良さを
理解できない」というとこです。OSASKが掲げる目標はかなり突拍子の
ないことばかりです。僕としては、実物ができて、使ってもらえればほ
とんどの人がOSASKを支持するという確信はあります。しかし、実物が
なければ非常に説明しにくいです。
このMLのメンバーになった皆さんは、基本的にOSASKを高く評価して
くださっている方々で、それはすなわち高い想像力の持ち主でもありま
す。
結局、これはひとえに僕の説明力の無さなのかもしれません。
僕が応募要領を読んだところによると、長期的なプロジェクトであっ
ても、とりあえず明確な1年後の目標を要求しているように思えました
。仮に、エミュレーターを引っ込めると、1年後の目標もエミュレータ
ーに関係しないものに変更する必要がでてくるでしょう。そうすると、
現在の目標を大幅に変更しなければいけません。それは、僕にとっては
結構不本意です。
出来ることなら、やっぱり、エミュレーターを中心にアピールしたい
です。エミュレーターは理解しやすく、それゆえに説明もしやすいです
。でも、小柳さんのご指摘の通り、どうしても未来よりは過去を向いて
いる印象はあります。うーん・・・。
それと今年から新部 裕さん(独立行政法人産業技術総合研究所情報
処理部門グローバル情報技術グループ主任研究員)がプロジェクト・マ
ネジャーの一員として追加されました。この方の専門分野はOSで、オー
プンソースであることを採用条件に挙げています。でも、GNU/Linuxに
対応せよという条件にぶつかってしまうかなあ・・・。
同時に3人までのプロジェクト・マネジャーに申請できるので、両方
にお願いしてみることはできます。どちらかに絞らなければいけないと
いうわけではありません。
>あと提案ですが、個人で複数提案できる(採択されるのは一つ)ようなので、
>CASKA(ASKA)を提案するのはどうでしょうか。
それは悪くないと思います。でもこれだったら、僕が提案するじゃな
くてODPさんかな?
>> ・川合秀実に人件費が支払われ、そのおかげで、現在のように就職せず
>> に開発を続ける期間が延長できます(なお、このままだとあと2年で
>> 貯金がなくなり、僕は就職することになります)。
>実はこのこと(川合さんの状況)を前から聞きたいと思っていたのですが、
>言いだせずにいました。
>あと 2年ですか...。
ああ、でもこれはそんなに心配しなくてもいいかもしれません。仮に
どこからも資金を調達できず、このままOSASKの完成度だけが向上し、2
年後を迎えたとしましょう。その時に以下の条件が満たされれば、僕は
その後も同じペースで開発を続けられます。
1.コンピューターに理解のない家族(特に両親)が、僕の仕事の重要
性を理解する。
2.僕が本当にお金に困ったらすぐに採用してくれそうな会社があると
確信を持つ。
この2つが両立すれば、お金がなくても僕は何とかなります。僕は自
宅に住んでいますし切りつめた生活をしているので、主な出費は奨学金
の返済と年金くらいなものです。食費や光熱費は親に出してもらってい
ます(まあ、理解のない家族はいろいろ文句を言いますが・・・笑)。
さて、親を納得させる方法は、物量作戦です。親は、OSASKのページ
なんて見ませんし、アクセス数が1万を超えても全然その意味が分かり
ません。しかし、もし僕宛てに応援の手紙(郵便)が月に何通も届いた
り(しかも封書じゃなくてはがきの方がいいかな?)、なんなら「川合
秀実様方・ご理解のないご家族へ」なんて書いて「もう川合秀実をいじ
めないでください」なんて書くのも有効かもしれません(笑)。とにか
く、親は僕にとっての最大のスポンサーなので、何とかして納得させて
しまえばいいです。署名を集めて「OSASK計画はこんなに世の中に期待
されています」って見せ付けてもいいでしょう。
僕がOSASKの知名度上昇にこだわっているのは、この裏技をやりたい
からです。これらの物量作戦は、どれも大きな支持が必要だからです。
もちろん、どこかのお金持がOSASK計画に感激してくれて、パトロン
になってくれればそれでもいいです(笑)。その人の養子になってもい
いかも。
以上、未踏ソフトウェア創造事業に関するご意見はまだまだ受け付け
中です。それ以外の2年先のことはそんなに急いでいないので、すぐに
意見を書かなくてもいいです(書いてもいいですが)。
それでは。
--
川合 秀実(KAWAI Hidemi)
川合堂社長 / OSASK計画総指揮 / カーネル開発班
E-mail:kawai !Atmark! imasy.org
Homepage http://www.imasy.org/~kawai/