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[OSASK 2087] Re: for adarrel3.



  こんばんは、川合です。


Hidemi KAWAI さんは 2001/09/09 09:48:52 の「[OSASK 2081] Re: for
 adarrel3.」で書きました:

>>>   この改良を施した場合、lib_flushgraphbox()のoptの仕様の互換性が
>>> 保てなくなります。この変更は皆さんに受け入れてもらえるでしょうか?

  この件についてですが、互換性を保ったまま高速化する道を切り開い
たので、互換性を維持することにします。

---

  ここで、この改良によりどのくらい速くなるのかを説明いたします。

  実験1:
    adarrel2を起動してcountup5を起動し、そのカウント速度を計測。
  この時、余計な誤差が入らないように、マウスなどは動かさないでお
  く。・・・測定値は344525kc/s。

  実験2:
    adarrel2にてcountup5とtest012を起動し、やはりcountup5のカウ
  ント速度を計測。342759kc/s。

  実験3:
    adarrel2にてcountup5とtetra01を起動し、やはりcountup5のカウ
  ント速度を計測。326???kc/s(平均値)。

  考察1:  (実験1の考察の意)
    実験に使ったマシンはDuron690MHzであり、全クロックのうち0.14%
  が表示やOSのバックグラウンド処理などに使われたようである。

  考察2:
    実験1での値との差をとって2倍すれば、adarrel2のもとでのtest01
   2の負荷が見積もれるだろう。この方法で見積もった消費クロックは
   3.532MHzである。

  考察3:
    実験1での値との差をとって2倍すれば、tetra01の負荷が見積もれ
  る。この方法で見積もった消費クロックは37MHzである。

  以上のような実験と考察を以後、以下の形式で記述する。

    countup5/adarrel2            (344525kc/s)
    test012 /adarrel2    3.532MHz(342759kc/s)
    tetra01 /adarrel2   37    MHz(326???kc/s)

  これと同様の実験をadarrel3用のvgadrv0を用いたdarrel2で試してみ
た。結果は以下の通り。

    countup5/adarrel3            (344525kc/s)
    test012 /adarrel3    1.362MHz(343844kc/s)   約2.6倍速
    tetra01 /adarrel3   21    MHz(334???kc/s)   約1.8倍速

  ・・・ご覧のように、adarrel2のアルゴリズムが不得意としていたte
st012のようなディザパターンを含むアプリケーションでの速度向上は
かなり顕著です。また、tetra01のようなadarrel2が得意としていたパ
ターンであっても、adarrel3ではさらに加速することが期待できます。


  それでは。

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    川合 秀実(KAWAI Hidemi)
川合堂社長 / OSASK計画総指揮 / カーネル開発班
E-mail:kawai !Atmark! imasy.org
Homepage http://www.imasy.org/~kawai/