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[OSASK 2748] from OSASK BOARD



このメールは、OSASK伝言板に書き込まれた内容です。
この書き込みに返事を書く場合は、下のURLから書き込みを行なって下さい。


http://www.imasy.or.jp/~mone/osask/index.cgi?REFER=3c1c87df_7428

From: 川合秀実
Message-ID: 3c1c87df_7428
Date: 2001/12/16 20:39
Subject: ビジネスモデル案.

[OSASK 2746]へのレスです。

>2chでOSASKのことを知りHPなど見させていただきました。
>TOWNSユーザということもあってかOSASKにはすごく興味が沸き、
>動作させてみて興奮をおぼえました。

 興味を持っていただけてとても嬉しいです。ありがとうございます。

>ところで川合さんは川合堂の社長というわけなのですが
>OSASKを今後ビジネスにするのならば、どのような
>形で展開するのか関心があります。

 まだはっきりしているわけではないのですが、これもまあいい機会なので少し
書いてみましょう。今のところ複数の案を考えています。なおこれは川合堂全体
やOSASK-MLの意志ではなく、川合秀実個人の単なるアイデアです。

(1)今以上にはビジネスにしない

 今のところわずかな貯金を切りくずしてなんとかやっているわけですが、これ
がなくなってしまったら、にっちもさっちもいかなくなるので、就職することに
なります。その時までにOSASK作者の一人としての「川合秀実」をめいいっぱい
世間に売り込んでおいて、そのネームバリューを使ってよい条件で就職すること
で僕の金銭的な収支を合わせようという作戦です。幸い、時々企業からのスカウ
トもあるので、それに乗っかればいいのかもしれません(今はまだOSASKの開発
に専念したいのですべてお断りしています)。・・・また広告収入が復活すれば
貯金に上乗せできるのでさらに時間を稼げます。

 僕が就職したあとは、多分僕はOSASKの開発にあまり時間を割けなくなるでし
ょう。ですからそれまでに後継者を見付けられないと、開発がペースが落ちるか
もしれません。僕としては、出来るだけ就職する前に主要な部分の初期バージョ
ンを仕上げたいと思っています。その後の開発の方向性を明確にするために。

(2)寄付を集める

 もし誰かが寄付してくださるということになれば、それはいただきましょう。
それで僕の生活費が賄えるなら、少なくとも僕が引退する理由はなくなります。
しかし、せっかく寄付してくださってもそのお名前を公表して、感謝の気持ちを
表すことくらいしかできません。寄付なさったからといって、開発方針を曲げら
れるのは嫌ですし、他のユーザーと区別して扱うというのも気が進みません。・
・・こんな条件で寄付したいという人はあまりいないでしょう。もらうのもなん
だか申し訳ないですし・・・。ですから僕はこの案にあまり期待していません。

 また寄付していただいたお金のすべてを僕がもらうべきではないでしょう。そ
れはOSASK-MLで活躍なさっている方々に分配すべきです。しかし、どうやって分
配すればいいのか、という問題もあります。・・・この分配の問題は、(2)だけ
ではなく、(1)の広告収入や(3)のモデルでも当てはまる問題です。

(3)他の人に儲けてもらって、そのおこぼれをいただく

 OSASKは川合堂ライセンス-01でライセンスされています。このライセンスによ
れば、僕たちとは全く関係ない人が、OSASKを改造したり、販売したりしていい
わけです。・・・もしかしたら、インストール済みのFDと共に、主要なドキュメ
ントやライブラリー、ツールをまとめて販売してみようと思う人が出てくるかも
しれません。

 もしその人が、その利益の一部を僕たちに寄付してくれるというなら、僕は自
分のホームページで宣伝してあげましょう。販売内容や販売価格が良心的なら、
「川合秀実推奨」すらつけてもいいです(つまり、もしOSASKを買うならこの人
から買いましょうという意味の推奨です)。・・・これで十分な収入になれば、
やはり僕は引退する必要がなくなります。

 OSASKに関連するビジネスを立ち上げたい人は、僕たちに相談することなくい
つでも始めてください。それで採算が取れれば、それはあなたのセンスのおかげ
です。そして、もしその一部を僕たちに還元したいということなら、僕たちもで
きる限りの協力はさせていただきます、ということです。もちろん寄付の額がど
んなに高額でも、開発方針への要望が無条件に通るということはありません。

 いきなり店頭販売するというのは難しいでしょう。僕はコミックマーケットと
かで販売するというモデルが出発点としては良いのではないかと思っていますが
(最近はコミックマーケットでソフトウェアを売っていることも多いそうですし
)、自分たちでやるだけの余力がありません。やってみたい人にお任せします。

 なおOSASK本体ではなく、自作のOSASKアプリケーションをメインに売るという
ことでもかまいません(たとえばシェアウェアとか)。その場合でも、寄付して
いただけるのでしたら、宣伝させていただきます。

---

 このような文章を書くと、安定した収入源を持たない現在の僕のことをかわい
そうと思う人が出てくるかもしれません。しかしそれは違います。僕はちっとも
かわいそうではありません。

 もともと僕は自分の決断でこの計画を一人で始めたのです。たぶん失敗するだ
ろうと思っていましたし、それでもいいやと思っていました。計画が失敗して名
も上がらず、しかも年齢ばかりくっているので就職に苦労し、たいした収入も得
られないような人生が待っていると思っていました。・・・そうなってもいいと
諦めてから始めたんです。・・・OSASK計画は、単なる僕の道楽です。僕が自分
の好きなことをやってお金がなくなるなんて当然じゃないですか。僕はみなさん
のためにOSASKを作っているわけじゃないので、要望も自分の気に入らなければ
受け入れません。こんなわがままな僕はちっともかわいそうではありません。も
しこの先の人生が明るくなかったら、それは僕の自業自得というものです。

 もちろん僕は出来上がったOSASKを独り占めするつもりはありません。独り占
めするよりもみなさんに使っていただいてちょっとでも喜んでもらえる方がずっ
と楽しいです。僕がリーダーである限り、OSASKはフリーであり続けるでしょう
し、オープンソースであり続けます。このどちらかを諦めなければ生活がやって
いけないということになったら僕は自分の生活の方を諦めるつもりですので、そ
の点については心配しないでください。

 ただ、協力してくださっている方々には申し訳ないと思っています。ご協力の
前にできるだけ「見返りがないという覚悟」をお願いしていますが、それでも時
々申し訳ないとは思います。

 なお、上記の(1)〜(3)に関するご意見やご提案、またこれらとは別のアイデア
などがありましたら、教えていただけると嬉しいです。大いに参考にさせていた
だきます。

---

>あと、他OSとの比較のHP、面白かったです。

 ありがとうございます。苦労して準備した甲斐がありました。

>「全部調べてから比較すべき」という意見があるようですが、
>間違ってる比較は、間違いを指摘されたときに訂正すれば
>いいのではないかと思います。

 そういっていただけると、とても気持ちが楽になります。

>”比較”という行為自体が、フリーのOS開発プロジェクトに
>とって良い刺激になると思うし、私のような単なるOS好きに
>とってもいろんなOSの個性を理解しやすい貴重な資料になると
>思います。

 ありがとうございます。そういう風に活用していただけるなら、あのページを
作った僕としては本望であります。