このメールは、OSASK伝言板に書き込まれた内容です。 この書き込みに返事を書く場合は、下のURLから書き込みを行なって下さい http://www.imasy.org/~mone/osask/index.cgi?REFER=3d309a85_3221 2002/07/14 06:24 genya_tasaka IPAの申請内容案について、思ったことを少しづつ書いていこうかと思います。 少々辛口かもしれませんが、これもOSASKに対する愛情の裏返しということで :-) ------------------------------------------------------------------------- > 1.なにを作るか > > (背景 - なぜ - 従来のOSへの不満 -) > > ここ十年のOSの進化には目をみはるものがある。 うーん、90年代以降OSの進化は停滞したと見るのが一般的だと思いますが。 > 一方、ハードウェアの劇的な進化(メモリやハードディスク容量の劇的な増加や、 > CPUの速度の向上)から推察すると、優に数十倍の性能向上があった。ではパソコ > ンは十年前と比べて数十倍使いやすくなっただろうか。機能が増えればその分は > 速度が落ちるだろうし、容量を必要とするだろう。それは分かっている。しかし、 > 機能は何倍になったのだろうか。速度は何倍になったのだろうか。そしてその積は > 数十倍に等しいのだろうか。 ハードウェアの劇的な機能・性能向上によりコンピュータの適用範囲が広がったわけで、 それらの広い適用範囲をアプリ開発者またはエンドユーザが統一的に扱えるようにOSが 設計された結果、”遅く重く”なったと考えるべきではないでしょうか。確かに安易な 拡張の結果の本物の無駄もありますがそれは本質ではなく、OSの肥大化の本質は統一的 に扱えるようにするためにOSが背負ったオーバーヘッドではないかと思います。そして そのオーバーヘッドは”無駄”と考えるべきではなく進化のトレードオフだと思います。 私は上の記述は安易な計算すぎると思い違和感を感じました。 > 世間の多くの人々はこれを「等しい」として特に疑問を感じていないようだが、私に > は疑わしい。私が思うに、これはプログラマが効率をないがしろにしすぎたためである > 。実行速度に関する改良を、いずれハードウェアの進歩があるから不要だと一蹴し、ア > ルゴリズムの精練を怠ってきたからである。・・・これは失われた性能であり、これを > 取り戻したいというのが私の思いである。5万円のパソコンを買ったのなら5万円分の性 > 能を発揮してもらいたいのであって、仮に2万円分がソフトウェアの不備による損失だ > とするなら、それは一人のプログラマとして我慢できないのである。 ソフトウェア開発者としては十分に理解できます。ただ、これは”未踏ソフト”に 申請内容案としてはちょっとお粗末だと思います。早い話、OSが遅いことが不満で OSをつくろうと思った!ということになります。ここではエミュレータOSの必要性を 説くべきではないでしょうか。つまり、既存のソフトウェアをシームレスに動かせな いという不満を述べるべきだと思います。