こんにちは、川合です。
ここにZDNNの非常に長い(全7ページ)の記事があります。
「省エネとコンピュータのホットな関係」
http://www.zdnet.co.jp/news/0306/06/cjad_uno.html
これは3つの章に分かれています。
・熱で揺らぐコンピュータの信頼性 (3ページ)
・熱は部品寿命にも影響する (3ページ)
・燃料電池利用の可能性 (1ページ)
ここの一節、具体的には「熱は部品寿命にも影響する」の3ページ目
に以下のような記述があります。
> むしろ、OSの起動やシャットダウンが瞬時に可能なら、ACPIより積
>極的に電源をON/OFFするほうが省エネ効果は高いだろう。もちろん、
>OSを起動/シャットダウンするたびにネットワークへのログイン/ログ
>アウトが必要であるし、開いたままのアプリケーションをどうするか
>といった問題はある。
> しかし、OSの起動時間をはじめ、アプリケーションの構造やOSの仕
>組み(OSからの終了シグナルを受けると最後の状態を保存し、OSも最後
>の状態を保存するなど)など、既存のOSやアプリケーションにはない
>発想が必要だが、工夫の余地はあるはずだ。
これこそまさにOSASKの狙っているところです。
具体的には、
・低クロックでも十分に動作できる高性能さ
・起動の高速性(終了時間はキャッシュの書き戻し設定によっては何秒
かかかる可能性あり)
・タスクセーブなどによって、OSの再起動後でも問題無くアプリを続行
などがあります。
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OSASKを前提にするなら、PCの内蔵デバイスからCD-ROMやHDDを廃して
内蔵はメモリカードのみとすることができ、これは起動時にCD-ROMやHD
Dを待たなくても良いということにつながるので、起動時間はさらに速
くなり、外付けデバイスは使うときだけ電源を入れれば良く、つまり省
エネです。
実際うちでは、OSと主要なアプリ合わせると2GB程度だと思います。
OSが256MBくらい(Win95)で、そのほかは開発環境とかPDFビュワーな
どのアプリです。これがOSASKなら10MBくらいになるとするなら(まあ
巨大アプリは10MBの中には入っていないので、実際は100MBかもしれま
せんが)、とにかくメモリカードに入ります。これらの大半は実行フ
ァイルなので、基本的にリードオンリーでメモリカードの書き換え寿
命はそれほど心配しなくていいでしょう。だから、HDDがなくても全然
困りません。僕はMP3を聞きますが、それは256MBのCFがあれば4時間分
くらいにはなるので、よく使うものはCFに入れて、あまり聞かないも
のはCD-Rに入れておくつもりです。CFはリムーバブルメディアですか
ら、交換できます。よく聞く曲が1枚に入らなくなったら、CFを差し替
えれば済むことです。
もちろん、僕だって時々はCD-ROMドライブを使います(今は月に1度
以下)。うちではSCSI外付けで、使いたいときに接続して使っています
。OSASKができたら、HDDだってそれで十分だろうと思っています。
僕の理想はデスクトップパソコンが、Librettoのような大きさになっ
てしまうことです。メモリカード以外のドライブが必要ならPCカードや
USBで外付け。キーボードはデスクトップなので外付け。ディスプレイ
もデスクトップなので外付け。本体がLibrettoくらいに小さくて静かに
なれば、設置場所に悩まなくて済みます。省エネも進みます。
もし仮に今のデスクトップパソコンでOSASKをつかうとなると、CD-RO
Mは起動直後にスリープに落ち、起動して30秒ほどでHDDもスリープに落
ち、滅多なことがない限りアクセスはありません。ほとんどオンメモリ
で動きます。データ類をUSB接続のメモリカードにおくなら、HDDが再度
回りはじめるのは、1時間後くらいになるかもしれません。CPUもほとん
どの時間をHALT状態で過ごすので、マシン内の温度はけっこう低いでし
ょう。
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僕が抱いてきたビジョンを認める方向に世の中が向かっているような
気がして、僕は嬉しいです。
それでは。
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川合 秀実(KAWAI Hidemi)
OSASK計画代表 / システム設計開発担当
E-mail:kawai !Atmark! imasy.org
Homepage http://www.imasy.org/~kawai/