こんばんは、川合です。 最近圧縮のことしか考えてなくて、他のことは何もかも後回しにして いましたが、tek1/tek2の仕様も一段落したことですし、ここで一息入 れつつ、後回しにしてきたことを少しずつ片付けることにします。 ・・・といっても、またすぐにtek1/tek2の展開ルーチンのASKA版の 開発をはじめなければいけないのですが(前の作りかけの状態からtek1 /tek2ともだいぶ進歩したので、じっくり見直しです)。ああそれとこ れは主に僕が忘れないための予告ですが、bim2bin4iを今夜リリースし ます。ブロックが1つのときのフォーマットは変わっていませんが、複 数のブロックがあるときのフォーマットを変えようと思っていたのをす っかり忘れていて、急いでつけたものです。 --- で、表題のIPAの未踏ですが、結論から言うと今回も不採択でした。 しかも今回はいろいろ考えさせられました。 今回の応募内容は、KHBIOS、OSASKのサウンド対応、OSASKのネットワ ークサポートでした。PMとして選んだのは伊知地先生でした。PMの選択 に当たっては、いろいろ考えた結果、OSとかが専門の先生じゃなくて、 なんでもありの先生をあえて選びたかったのです。OSが専門だと、やれ 近代のOSは、現代のOSは、などと現在の延長線上でしかOSを考えること ができず、OSASKが入り込む余地はかなり少ないと考えたからでした。 何はともあれ、まずは不採択の理由からです。 --- 提案の内容はOSASKの開発にとっては非常に重要で有意義なことだと 思います。しかし、OSの開発という観点から見たときには、未踏性を感 じることが出来ませんでした。OSASKだからこそ他のOSとここが違うと いうような特異性、特徴があるものが望まれるのですが、その点は全く ないと言えますので、不採択と判断します。 --- なんと完璧な理由でしょうか。これを僕はこのように解釈しました。 「OSASKそのものに未踏性があるかどうかは審査基準にできない。年度 単位での提案内容に未踏性があるかどうかだ」 なるほどねえ、言われてみればそのとおりじゃないですか。ぶっちゃ けた話、対象に未踏性がなくても内容に未踏性があればいいんでしょう 。Linuxに○○の機能をつける、Windowsに××の機能をつける、などで も、もちろん内容に未踏性があればOKですから。 そしてKHBIOSは未踏的であるとは思わなかったのでしょう、きっと。 まあそういう解釈はありえます。 今のOSASKに求められていることは、どちらかといえば、さらにとん がることではなく、普通のOSにできることをできるようにするというこ とだと思います(その過程で戦略的に重要なことはあえて優先すること もありますが)。そうだとすると、思うに、もうOSASKが採択されるこ とはないんじゃないでしょうか。エミュレータを載せても、機能的な未 踏性はさほどないと思われると思いますし。そもそも未踏ユースでの採 択も、竹内先生だからこそ特別に許された気がします。 採択の可能性があるとしたら、tek普及プロジェクトとか?・・・こ れはつまり、WindowsやLinuxの主要アプリをtek圧縮対応させるプロジ ェクトで、これができたらWindowsやLinuxでもbim2binなしで圧縮した まま読み書きできますよ、とか(書き込んだら無圧縮に戻っちゃうけど )。tekの仕組みはまだOSASKくらいでしか普及してないから、まあ未踏 性はあるかなと。 まあtek普及プロジェクトは冗談ですが、なんかそんな感じの、OSASK に直接関係しないところでしか、採択されることはないように思いまし た。そして僕の場合、採択されることが目的ではなく、OSASKの開発を することが目的なのですから、採択されるためにテーマを探すくらいな ら、僕は他の方法で生活費を獲得する道を探すほうが健全でしょう。 未踏準備はたいてい丸一ヶ月くらい開発がつぶれるので、そこまでや るだけの可能性があるのかどうか、つまり後期も応募するべきなのかど うか、考え中です。 それでは。 -- 川合 秀実(KAWAI Hidemi) OSASK計画代表 / システム設計開発担当 E-mail:kawai !Atmark! osask.jp Homepage http://osask.jp/