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[OSASK 940] Re: 続「OSASK のファイルシステム」



  おはようございます、川合です。


橋 さんは 2000/07/02 23:11:58 の「[OSASK 934] Re: 続「OSASK のフ
ァイルシステム」」で書きました:

>伊藤>遅延書き込みについてだけど、書き込みがされる前の状態(データがメモリ上に
>伊藤>ある時)で、マシンがクラッシュなり、電源が落ちたりすると、メモリ上のデー
>伊藤>タは、消えてしまう様ですが、それってダサダサだと思いませんか?
>うみゅ、そりはとっても情けない。

  なんというか、それはださい&情けないというよりも、ソフトウェア
じゃどうしようもないと思います。無停電電源装置を付けるのが一番安
いんじゃないでしょうか?

  遅延書き込みのせいでデーターが失われるのが恐いなら、最低遅延時
間を小さくするといいでしょう。そうすれば、ハードディスクの速度の
限界に迫る速さでひたすら書き込んでくれます。ハードディスクの寿命
は、すさまじく短くなるでしょうが。

  コストのことを考えれば、2〜3万円くらいの無停電電源装置をくっ
つけて、30秒間くらい持ちこたえてHDDに書き出すのが最もいいと思い
ます。

  なんというか、僕は「いかにして情報を救うか(1バイトでも多く、
HDDに書き込め!)」ということではなく、「駄目な場合、前の状態に
スムーズに戻れるか」、というところに注目しています。

  あるファイルをopenして、書き込みアクセスしている途中で、タスク
を殺した場合、ファイルの書き換えが中途半端になっていて、ファイル
フォーマットが乱れているかもしれません。そして最悪なことに、その
ファイルフォーマットの異常のせいで、そのファイルの中身を普通に見
ることすら困難になったとしましょう。・・・こんなときでも、ファイ
ルをdumpすることはできます。しかし、dumpを元にあれこれ修正するな
んて、そのフォーマットに関してかなり知識が無いと苦しいでしょう。

  こんなとき、せめてopen前の状態に戻せたら・・・と思うでしょう。
僕は、そういう機能が必要だと言われているんだと思いました。

  この問題は、上記の例にあるように、不意の電源断以外の要因でも起
こり得ます。

  それと、僕が不意の電源断に関して必要性をそこまで感じないのは、
自分がそういう状況に立たされたことがない、ということもあります。
それよりは、バグや誤操作などの要因によってファイルやメディア全体
が壊されてしまったことの方が重大な問題ではないかと思っています。
ですから、不意の電源断がどういう時に起きて、どれくらいの被害があ
ったのかを教えていただけるとうれしいです。

>まず、遅延書き込みのうち、外部メディアに対してのものである場合は
>その先行読み込みなりしているデータがあるのではないかと。

  そう、これはあります。だから、ある程度は復旧が楽になるかもしれ
ません。

>んで、要するにメディア自体か、そのプリロードのデータ自体が
>残っていることで、「クラッシュ直前」のちょっと前なら確保できているのではないかと。

  うん。これはあっていると思う。・・・でも、多分問題は、HDD上の
ファイルなんじゃないかな。HDD上のファイルはHDD上にキャッシュされ
たりはしないから、工夫しておかないとクラッシュ直前の状態に戻すの
は難しいかもしれない。それに、たとえばMOへの書き込みであっても、
僕のように何日間もメディアを入れずにHDD上で書き換えをしたままに
しておくような使い方をしていると、「クラッシュ直前」=「1週間前
」とかになってしまい、やはりかなり悲しいかもしれません。

>上記の例のようなシステムは、それこそUndo関連で利用できる代物なのではないかと。

  うん。僕もそう思います。


  それでは。

--
    川合 秀実(KAWAI Hidemi)
川合堂社長 / OSASK計画総指揮 / カーネル開発班
E-mail:kawai !Atmark! imasy.or.jp
Homepage http://www.imasy.or.jp/~kawai/