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[OSASK 1957] Re: OFF会の報告



小柳です。

At Mon, 27 Aug 2001 12:05:48 -0000,
Hidemi KAWAI <kawai !Atmark! imasy.org> wrote:
> 
> 
>   こんばんは、川合です。
> 
> ・TOWNSエミュレーターを延期???
> 
>   実は、今、「うんづ」という大変高機能なTOWNSエミュレーターが開
> 発されつつあります。OSASKがTOWNSエミュレーターの開発を優先したの
> は、それが一部で熱望されていたからです。しかし「うんづ」が出るな
> らば、その動機はある程度解消されるのではないかと考えています。
> 
>   「うんづ」のページ:
>       http://members.tripod.co.jp/townsemu/
> 
>   この現状では、OSASKにとって、TOWNSエミュレーターよりもwin32コ
> ンソールのエミュレーションを先にやったほうがよいのではないかと思
> っています。いかがでしょう。

私は残念ながら賛成できません。

>   もちろん、OSASKでのエミュレーション方法の方が今の「うんづ」よ
> りも高速になるのは間違いないと思っていますし、OSASKの方法ではROM
> データーも不要ですし、そもそも全てのエミュレーターをそろえること
> がOSASKの存在意義の一つなんですから、いつかはTOWNSエミュレーター
> ももちろん作ります。

  第一に、速度の差がはっきりと出せるのであれば、後発であってもユーザを
引きつけることができるのではないかと思っています。
  例えば VMware と同様のPC/AT互換機エミュレータソフトとして最近 
VirturePC が出ましたが、VMwareの登場から一年以上経過していても、VMware 
よりも軽く、また VMware で動作しなかった「超漢字」(BTRONベースのOS)が
動作するなどの特徴で注目されています。

  第二に、開発速度がTOWNSエミュレータに比べてかなり遅くなるのでは
ないでしょうか? 人が注目する状態になるまでに、かなりの長い時間が
かかりそうです。

  また既存のエミュレータは HOST OS 上にエミュレート対象マシンの箱を構
築するだけですが、OSASK上ではアプリケーションをダブルクリックすれば、
そのアプリケーションが動作するOSの環境を整えてそのアプリケーションを直
接起動するという形にもできるようになるはずです。その点も魅力となるでしょ
う。

「注目」や「魅力」という言葉を使っているのは、人の目を集めて開発する力
を増やすことが重要だと思うからです。


----
  長々と書きましたが、私自身は、たとえ機能が限られていても「高速に」
動作するTOWNSエミュレータを早く見てみたいというのが正直なところです。
上記の半分はその感情によるものですが、それは承知の上で書いています。私
は 486DX2 66MHzのTOWNSでV98を動かした時に友人のH98 386DX33MHzと同様の
速度で動作した時の驚き(98のソフトが単に動いたことに対する感動ではない)
は今でも忘れられないのです。

  「うんづ」はまだ試していないのですが、速度は現在のところ
PentiumIII800MHz で 386DX 16MHz くらいのようです。
これが、開発が進んでたちまち今の3倍,5倍と速くなるとすると、
ここで私が書いたことの一点目は、利点ではなくなってしまいますが。

  OSASK/TOWNS の開発開始を OSASK/AT の基礎ができてからとした川合さんの
判断は正しかったと思います。OSASK/TOWNS をこれだけ早く移植できたのも、
川合さんにTOWNSに関するノウハウが十分にあるからです。それなのに TOWNS 
エミュレータを後回しにするのはもったいないです。

-- 
小柳 雅明(Koyanagi.Masaaki !Atmark! nifty.ne.jp)
「人の足を止めるのは"絶望"ではなく"諦観"
  人の足を進めるのは"希望"ではなく"意志"」
                  -- ARMS