このメールは、OSASK伝言板に書き込まれた内容です。 この書き込みに返事を書く場合は、下のURLから書き込みを行なって下さい http://www.imasy.org/~mone/osask/index.cgi?REFER=3d323178_a6ad 2002/07/15 11:20 川合秀実 [OSASK 4025]へのレスです。 >不本意ですね。OSASKがエミュレータOSというのでそれについてどういうことかを >ハッキリ定義するべきだということを言っているわけであってIPA申請とは無関係 >ではないでしょう。ここでハッキリしたいのは私はIPA申請に関して協力したいの >でこういった書き込みをしているわけであって邪魔をする気は毛頭ありません。 問題を分けますと、エミュレータOSをはっきり定義するべきだという点につい ては賛成です。先の案では「OSASKはエミュレータOS」ということは言っていま せんが、そこでなされている説明はエミュレータOSそのものです。・・・このよ うな方針を採ったのは、「エミュレータOS」というのが一般的な用語でない以上 OSASKはエミュレータOSですと書いても、何の説明にもならないと思ったからで す。また先のgenyaさんの「エミュレータOS」という言い方はあまりよくないの ではないかというご意見に納得したということもあります。 次の問題は、genyaさんがエミュレータOSとは何なのか誤解なさっているよう に思われたので、それを説明するということです。話はだんだんその方向へ進ん でおります。僕にとって大変もどかしいのは、これまで伝言板で説明してきたこ とは、既にページに書いたことだということです。たとえば、「ぼやき」の「よ くある誤解」の(i)などに書かれています。 今までに書いてきたやり方で説明を繰り返すのは無駄だと思ったので、他のOS との違いがどこにあるのかをメインにして説明してみます。 エミュレータOSが「エミュレータ支援機能を有するOS」という風に捉えている 方はおられるでしょうし、それはそれで正しいのですが、それがOSASKを他のOS から際立てているわけではありません。たとえば、WindowsはDOSアプリエミュレ ータの支援機能を有しています。それゆえ、DOSアプリであってもwin32アプリで あっても、意識せずにダブルクリックするだけで実行できます。・・・もちろん OSASKの場合はDOSエミュレータだけではなく全てのエミュレータとこのような関 係にあることを目指しており、それは他にはない特徴といえます。 またエミュレータOSを「エミュレータ機能を有するOS」という風に捉えること もできます。これもまた正しい解釈です。タスクセーブを有するOSは多分ほとん どないでしょう。デバイスの仮想化もエミュレータ機能に属しますが、これは他 のOSでもある程度は取り入れられており、OSASKをはっきりと際立てるようには なっていません。 では決定的に違うのは何か、それは「エミュレータ時代のOS」と解釈した場合 です。つまりこれからエミュレータはどんどん進化し、開発され、OSと密接に協 力していけるとしたら、OSはどうあるべきかということです。そしてOSASKはこ の点において大きな成果を上げているわけです(少なくとも可能性は示している )。エミュレータを当てにできるなら、OSの設計の際に互換性を考慮しないで済 むでしょう。OSASKはまさにそのように設計されているのです。そして、それが OSASKと他のOSとの差を際立てているのです。・・・そして僕自身は、この部分 に一番可能性を感じていて、もっとも重要なことだと思っています。 このようなニュアンスを「エミュレータOS」という一語にこめています。しか し現実には、これらすべてをうまく連想させていないようです。これは「エミュ レータOS」という語を選択した僕の失敗なのかもしれません。誤解されやすい単 語を作ったのは僕であり、それは僕の落ち度です。もし代わりによりよい単語を 作っていただけるなら、それを使いたいです。