このメールは、OSASK伝言板に書き込まれた内容です。 この書き込みに返事を書く場合は、下のURLから書き込みを行なって下さい http://www.imasy.org/~mone/osask/index.cgi?REFER=3d36040f_12d7 2002/07/18 08:56 川合秀実 [OSASK 4083]へのレスです。 話を整理してくださって感謝しています。 >機能そのものの実装時間と機能自体の性能、AP作成者のAP作成効率などを >トレードオフにかけた結果、川合さんが最重要視している無駄や >性能低下が MS-Windows や Linux に生じているのでしょう。 >特にITビジネスの世界では早く実物を出さないと意味がありません。 >実装時間を最優先にしたため設計が悪くなり、後々の機能拡張で性能 >が低下したり、バイナリサイズが大きくなったりするのは、私も仕事で >経験しています。 おっしゃる通りです。僕は、マイクロソフトやLinuxコミュニティーが無能だ とは思っていません。僕のような観点(価値観)を持っていないだけです。無駄 をなくそうとか効率を上げようと思いさえすれば、たちどころにOSASKは追いぬ かれてしまうでしょう。駄目なのは開発者ではなくてソフトウェアとしてのWin やLinuxなのです。 僕は小柳さんの見解とは異なり、この問題は実装時間を優先することよりも、 単に性能を軽視していることだけが問題なのだと考えています(軽視していると いうのは、僕よりも軽視しているという意味であって、全く考慮していないとい う意味ではありません)。制限時間内に性能を上げようと思えば、それも可能で しょう。 >川合さんは時間のコストを考えて妥協する考え方があることは >分かりますよね。賛成はできないと思いますが。 はい、そういう妥協があることは知っていますし、そうするべきときがあるの もよくわかっています。僕も仕事でプログラムを書くことがあったら、そうする でしょう。しかし僕はOSASK計画においてはそのスタイルではなく、このスタイ ルにしたいんです。それだけのことなんです。 > OSASK は最終的な形は決めていて、そこに向かって(回り道はするが) >突き進む開発方針という理解で合っていますか? >Windows や Linux は最終ゴールを考えずに、方向を模索しながら >、あるリリースから次のリリースへの優先開発項目を決定して >進んでいるように私は感じます。 はい、OSASKの開発スタイルは全くそのとおりです。回り道については、最終 的には近道だと思っています。どんなにぽんこつでもいいから、「動くものを作 れ」というのが僕の鉄則であって、ルーチンAだけ完璧にできたけど他はできて ないからデバッグすらできない、という事態を避けるためにやむなくとっている 手段でしかありません。 WinやLinuxの開発方針に対する考察も同感です。僕は彼らのやり方を悪いとは 思っていません。僕のOSASKの開発スタイルとは違うというだけです。彼らだっ て、性能が大事だと思うようになれば、開発スタイルを僕のようにするまでもな く、成し遂げるでしょう。開発スタイルは、基本的に好みの問題だと僕は思いま す。結果が同じなら、最終的に要する時間もそう変わらないでしょう。途中経過 は違いますが。 >「たとえ実現できるとしても、遠大な時間がかかるだろう(川合さんが >知らないことも多いし)、それなのに声高にできると主張されると >(自分にも)それを欲する気持ちがあるから欲求不満になっていらいらする」 >と感じる人はかなりいるのではないかと思います。 それはあるかもしれません。これらについては、僕ができると思っていて、で も証明はできていないのですから、「やりたいこと一覧表」くらいに見てくれる と嬉しいです。それと「これは技術的に不可能じゃないか?」なんていう議論を 吹っかけられたいとも思っているので、あえて「できると思っている」という言 い方をしている面もあります。僕の非常に強いやる気を示したいということもあ ります。 「遠大な時間」についてですが、僕の希望的観測では、あと3年くらいで、一 通りの機能を有するのではないかと思っています。つまり、ビデオドライバがVE SAだったり、サウンドもSB16互換のPCMしか鳴らなかったり、そういう性能を発 揮できないような制限はあるものの、とりあえずメールが書けたり、単純なweb ならブラウズできる、といったものです。エミュレータもできてないでしょう。 まあ、僕の開発期間予測はほとんど当たらないので信用できませんが。 > 私は私の楽しみ方をしていますが。 ありがたいことです。それが、僕の推奨するOSASK計画との付き合い方です。