[OSASK 5105] Re: make29.

  こんばんは、川合です。


KOYANAGI, Masaaki さんは 2002/10/01 19:55:31 の「[OSASK 5096] Re
: make29.」で書きました:

>なので、消費量は
>
>・VMware 版
>20bit:252KB
>24bit:2780KB
>
>・Bochs 版
>20bit:140KB
>24bit:2892KB
>
>となります。合計するとどちらもメモリ消費量は 3032KB で
>同じになりました。
>
>何が起こっているのでしょうか?

  うんうん、なるほど。多分そうなんじゃないかと僕が予想していた通
りです。調べてくださってありがとうございます。

  まず、トータルのメモリ消費量が変わらなかったことについて説明し
ます。・・・なんで変わらなかったのかというと、「変わる理由がない
から」という単純なことです。画面改造の違いはVRAMの消費量の違いと
なって表れますが、VRAMの消費量はメインメモリの消費量とは関係ない
ので、関係ないのです。

  次にこの微妙な違いは何に起因するかということです。・・・何が起
こっているのかというと、OSASKが起動でメモリを確保する際に、20bit
メモリからアロケートするか、それとも24bitメモリからアロケートす
るかの違いが出ているだけです。

  OSASKは起動時のデバイスの初期化作業を、それぞれの完了を待つこ
となく、並行して処理します。この初期化作業の中にはキーボードイン
ターフェースの初期化というのもあります。そしてAT互換機ではキーボ
ードインターフェースを使ってプロテクトメモリの使用許可を出します
。そのためキーボードインターフェースの初期化が早く完了すれば、20
bitメモリの利用を打ち切って、プロテクトメモリを優先して利用でき
るようになります。

  VMwareではその辺のタイミングが実機に近くて、だから実機と同じ結
果になるんだと思います。一方Bochsではその辺が実機より早くて、そ
れで結果的に20bitメモリの代わりに24bitメモリを利用できているのだ
と思います。

  ・・・というのが僕の仮説です(多分あっていると思います)。


  それでは。

--
    川合 秀実(KAWAI Hidemi)
OSASK計画代表 / システム設計開発担当
E-mail:kawai !Atmark! imasy.org
Homepage http://www.imasy.org/~kawai/


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