このメールは、OSASK伝言板に書き込まれた内容です。 この書き込みに返事を書く場合は、下のURLから書き込みを行なって下さい http://www.imasy.org/~mone/osask/index.cgi?REFER=3ec24777_1cef 2003/05/14 22:41 川合秀実 [OSASK 6140]へのレスです。 >> OSASKは固有名詞であって、特定の実装のみを指します。つまり僕がコード受 >>け入れなければそれはOSASKではありません。概念は「エミュレータOS」です。 >OSASKのページをみるかぎり、OSASKとはエミュレータOSであるように思えます。 >しかし、現在の実装は似非で、いまだエミュレータOSであるとは言えないものです。 >概念としてではなく特定の実装のみを指すとしたら嘘を書いている事になりませんか? ええと、それはなんだか誤解が混ざっているかと。 OSASKは、未完成のエミュレータOSです。もちろん今のバージョンはエミュレ ータOSとしての用件を十分には満たしてはいませんが、しかしその方向へ行くこ とはうたっているわけです。その点は他のOSとは違います。 万一、僕の気持ちが変わってOSASKを機能重視に作りはじめるなんてことがあ ったとしても、OSASKはOSASKです。しかしその時はOSASKは未完成エミュレータ OSではなくなるでしょう。 僕は自分のページで「OSASKの完成形」を単に「OSASK」と書いている部分があ るので、それで混乱なさっているのではないでしょうか? >そしてOSASKはサイズとか(川合さん的に)満足できるものでないといけないと思いますが、 >エミュレータOSには特にそういった細かい条件はないと思います。 >だからOSASKというのはエミュレータOSを含むけれど、また違った概念ではないでしょうか? この手の誤解はまだなくなっていないみたいですねえ・・・。 エミュレータOSの最大の要件は、互換性を無視した性能の追求であるので、当 然サイズも小さくなければいけません(ここでいう性能というのは、実行速度の 速さとか、バイナリのコンパクトさなどを表わしていて、機能の対義語です)。 もちろんエミュレータをサポートすることも大切な用件です。しかし、どちら が重要かといえば、何の迷いもなく性能の追求のほうが重要な用件であると答え ます。エミュレータのサポートは、OSの設計に際して互換性を無視した設計を可 能にするための手段でしかないのです。 >うーん、言ってみれば今のOSASKでこつこつやってきた似非の大部分が、 >最初に用意されてる状態と考える事は出来ませんかね? >どうせ全部書き直すなら出来合いのものを利用しても一緒で、ただ仮の間のサイズが >でかいものになったりする等というだけの気がします。 その仮の間のサイズがでかいというのが駄目だと思ったわけです。それはエミ ュレータOSの最大の要件を捨てているわけで、エミュレータOSに対する誤解は今 よりもずっとひどくなったでしょう。というか、むしろ性能が重要だという僕の 主張を支持する人よりも、そうではない人のほうがたくさん集まって、もはや僕 はプロジェクトを維持できなくなり、結局僕はそういう人をごっそり切り離して 出直さなければいけないのです。 なんといっても、世の中のほとんどの人は「機能重視」であって「性能重視」 ではないのです。機能重視の人を集めるのは全然難しくありません。性能重視の 視点を理解できる人を集めることが大変なのです。 結局僕にできることは、OSASKに性能重視路線を貫かせて、性能重視OS(=エ ミュレータOS)ではこんなことができます、というのをアピールしていくほかは ないんだと思います。そうすればそういうOSを作ろうという人が増えて、ソース 流用や協力者獲得がやりやすくなります。 僕自身はどちらかというと執念で性能重視にこだわっていて、エミュレータOS によってもたらされるものを十分に理解しているわけではありません。実際に今 のOSASKを作って、僕自身が啓発されています。OSASKノート構想やKHBIOSは、OS ASKを作っていなければ思い付きもしなかったでしょう。 >それはわかっているつもりです。ただどちらかというと、誤解等によって、感触悪いな、 >協力するのなんかやめたってことで、流用不可または非常にそれが困難な状況とかに >もし追い込まれたら残念かなあと、その点だけですね。 そのOSASKに対する親切な気持ちは本当にありがたいです。 僕は自分の信じる道を進んでいるのですが、なんというか他の人にはその人の 信じる道を進んでほしいんです。僕が正しいなんていう保障はないわけで、僕は 自分の方針を他人に押し付けることがどうしてもできません。しかし一方で、自 分の方針をゆるめるのもいやなのです。だからあいまいな協力関係よりは、よき ライバルでいるほうがいいかなあと思うわけです。・・・一度距離を置いてみて それでもやっぱり同じ方針(もしくは近い方針)になったということであれば、 それはもう僕も気兼ねなく協力をお願いできるわけです。 それに作るだけ作ってもらって、しかも作っているほうは当然OSASKに直接協 力しているつもりだったのに、僕が最後の最後になって、そんなのは組み込めな い、なんていったらもうそれはあんまりじゃないかと・・・。