こんにちは、川合です。
今年度の未踏ソフトに応募してどうなったかのお知らせです。という
かまあ結論から言うと不採択です。ページにまとめる時間がしばらく確
保できないと思うので、まずはML上で要点をまとめておくことにします
。
今年は、KHBIOSを作りたいという主旨で応募しています。KHBIOSがい
かなるものであるのかはぼやきページなどを見てください。
3人のPMに対して書いて、それぞれ不採択理由をいただいたので、そ
れを挙げて、さらに僕の感想を書いておきます。
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・第一希望PM:増井俊之先生
評:今後の計算機環境では、メモリカードのような可搬デバイスを中
心に情報管理が行われるようになるであろうことは充分考えられる
と思いますし、それに適したソフトウェア/ハードウェアについて
検討することは重要だと考えますが、独自OSを塔載したメモリカー
ドからの起動によってこれを実現するという手法については、ユー
ザインタフェースという観点から見た場合にその重要性がよくわか
りませんので、私のところでは今回は不採択とさせていただきます
。
感想:増井先生はユーザインターフェース関係のテーマを募集してい
て、つまりKHBIOSはユーザインターフェースの改善に寄与しないと
いうお考えのようです。僕はこれも十分なユーザインターフェース
の改良だと思うんですが・・・。まあとにかく先生の希望している
ものと違ったのでしょう。僕はOSASKスタイルは面白いと思うんで
すが、面白くないという意見があってもいいでしょう。
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・第二希望PM:鵜飼文敏先生
評:本提案でめざしているものが実現できればLegacy PCなどでは確
かに有用かもしれませんが、最近のPCならばetherからPXEbootもで
きますし、USB storage device(memory stickなど)からもブートで
きるBIOSがあるので、それほど必要性があるようには思えませんで
した。
感想:今のBIOSがサポートするこれらの機能は最新機種に平等に搭載
されているわけではなく、またBIOSのファンクションは過去のいい
加減な仕様を背負っていて、それを無理矢理拡張したため、あまり
使いやすくありません。しかしおそらくそれらもわかった上で、こ
の評なのでしょう。きっとKHBIOSよりもいい内容の応募があったの
でしょう。まあそれならしょうがないです。
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・第三希望PM:喜連川優先生
評:本プロジェクトには大変多くの応募があり、非常に厳しい競争と
なりました。ご提案のテーマは、複数のプロジェクトマネージャー
への重複提案であり、喜連川への希望が第一位ではなかったため、
採択の優先順位を下げざるを得ませんでした。
感想:これはかなり失望する理由です。これはつまり、喜連川先生を
第一希望で出せば良かったという意味なんでしょうか?多分違うで
しょう。それならそれで、どこが他と比べて駄目だと思ったのか、
どこを改良すれば採択ラインを突破したのか、それともそもそもKH
BIOSという方向性からして駄目なのか、その辺を書いてほしいとこ
ろです。
そもそもIPAからの説明では、第一希望とかそういうことは関係
なしに選考して、それで他の先生とぶつかったときに第一希望を優
先するというルールだったはずです(昨年の説明会ではそんな感じ
のことを言っていたような・・・)。今年になってルールが変わっ
たのか、それとも僕の誤解だったのかもしれませんが、なんにして
も、こんな理由が許されるなら複数の先生に応募できる意味があり
ません。苦労して書類を作っても、何も得られません。
ここに不満を書いてもしょうがないので、IPAからのアンケート
が来たら(採択実績のある人には毎年来るようなので、たぶん来る
と思います)、その時に書こうと思います。
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最後に、今年もお手伝いいただいたMr.BOWさんに心より感謝を申し上
げます。
それでは。
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川合 秀実(KAWAI Hidemi)
OSASK計画代表 / システム設計開発担当
E-mail:kawai !Atmark! imasy.org
Homepage http://www.imasy.org/~kawai/