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OSASKにおけるAPIのパラメータの渡し方 anchor.png

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  • 第一世代OSASKのAPIを規定するに当たって、最初に検討したのはパラメータの渡し方だったように思う。これはOSASK-MLが始まる前からKと今原氏とで検討した。
  • 当時の僕たちはパラメータの渡し方には、以下の3つがあると考えた。
    • レジスタ渡し
      • BIOSのように、パラメータを所定のレジスタにいれ、APIを呼び出す。「はりぼてOS」もこのタイプ。
    • スタック渡し
      • C言語の関数のように、パラメータをスタックにつんで、APIを呼び出す。win32はこれに分類していいと思う。
    • ポインタ渡し
      • すぐには例が思いつかないのだが、とにかくパラメータをメモリのどこかに所定の順序で並べて、その先頭アドレスをレジスタに入れて、APIを呼び出す。
  • まずレジスタ渡しにはメリットがある。というのは、渡されたパラメータがメモリではなくレジスタ上にあるということだ。どんなパラメータにせよ、OSに渡す以上は、その値は当然OSに利用される。そしてOSが利用するということは、その値をレジスタに読んで計算したりI/Oしたりするということである。・・・スタック渡しやポインタ渡しは、アプリで計算したものを一度わざわざメモリに置き、そしてその値をOSが読むのである。これは大いに無駄である。
    • 一説によれば、最近のプログラムは、結局このような値の格納と読み取りという、実質的な処理ではないようなことに処理の時間の大半を費やしているとも言われる。CPUが速くなってもソフトが速くならないのは、そういう改悪が進んでいるからだと。
  • しかし僕たちはレジスタ渡しを採用していない。というのは、x86ではとにかくレジスタが少なくて、結局一度メモリにレジスタの値を退避してからでなければ何も始められず、それならスタック渡しやポインタ渡しでも差は無いからである。
  • そして僕はポインタ渡しを強く推した。というのは、スタックにパラメータをつんでも、EBX=ESP;などによってスタックトップのアドレスをポインタとして渡せば、ポインタ渡しでもスタック渡しと同じことが出来るからである。この場合純粋なスタック渡しと比べて劣るのはEBX=ESP;の1命令分だけで、これはスタック以外にもパラメータを置けるようになることを思えば、悪くない代償である。
  • ということで、メモリにパラメータ列を並べて、その先頭アドレスをEBXにいれて、APIを呼び出すというのが、第一世代OSASKの基本形になった。
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  • レジスタ渡しを避けたことで、一度のAPI呼び出しで渡せるパラメータの量に上限は無くなった。そうすると、一度の呼び出しで複数のAPIを実行できる仕組みがほしくなった。そこで、Kは以下のような設計をした。
    • [機能番号 パラメータ パラメータ パラメータ ・・・] [機能番号 パラメータ パラメータ パラメータ ・・・] ... [0]
  • メモリ上には、このようにパラメータ列の終わりに続けて次の機能番号を書くことができ、これで事実上いくつでもつなげることができた。この先頭のアドレスをEBXに入れてAPIを呼び出せば、つながった機能が全部実行される。そして最後には終端ファンクション(ファクション番号0)があった。これがないと、OSはどこまでがAPIのための構造体なのか判断できないためである。
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  • この2つの特徴が、OSASKをOSASKたらしめた大きな要素になった。まずポインタ渡しになったことにより、定数の引数を多く持つAPI呼び出しは、いちいちスタックにつむのをやめて、.data内の配列に機能番号やパラメータを並べておき、可変部分のみを上書きして、API呼び出しをした。これはコードがとても短くなる。これはレジスタ渡しだと真似できない。レジスタ渡しなら、レジスタに値を代入しなければいけないからである。省略できる代入はない。またスタック渡しでもこれは真似できない。スタック渡しの場合も、すべてのパラメータをスタックにつまなければいけないからである。ということで、本質的ではないMOVの羅列やPUSHの羅列は、OSASKアプリからは一掃された。つまりコンパクトで高速になった。
  • 複数ファンクションを一度のAPIコールで実現できるので、一つあたりのAPI呼び出しのオーバヘッドは軽減された。またこれはAPI設計にもいい影響を与えた。というのは、APIの機能を細分化するのにためらいがなくなったのである。普通だと効率を考えて、あまりにもささやかな機能だけをAPI化するのはためらう。そうするとどうしても複雑なAPIが多くなる。そしてOSも複雑になる。・・・しかしAPI呼び出しのオーバヘッドを無視してもいいと思えるようになると、APIはかなり小さな機能をサポートするだけでもかまわないと思えて、複数のAPIを組み合わせて使ってもらうのを前提に考えるようになる(前処理しかしないAPI、後処理しかしないAPIなど)。結果的に小回りのきく使いやすいAPIになる。そしてOSも肥大化しない。
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  • 以上は第一世代OSASKの話である。そして以下が第二世代OSASKの話である。
  • 第二世代OSASKでも、レジスタ渡しや、一度のAPI呼び出しで複数のAPIが実行される仕組みはそのまま引き継がれた。しかし若干の手直しもある。
  • まずポインタを格納するレジスタはEBXからEDIに変更した。これはEBXがBL,BHに分割可能で使い道が多いので、これよりも使い道の少ないEDIにしたというだけである。これでアプリは少し書きやすくなるはずだ。また複数APIを呼び出す時のルールも変更した。今まではデフォルトが複数API実行で、それを打ち切るために最後に0を付加させていた。しかし実際の利用を見ると、半分以上のケースは一つのAPIを呼ぶだけであり、このために毎度0を付加するのは気になるオーバーヘッドである。したがって最初にマルチAPIファンクション(3...だったかな?)を置けば従来どおりの複数API実行、最初がそれ以外の機能番号なら一つのAPIを実行した時点で終了、とした。
  • 次に第二世代OSASKでは、パラメータのエンコードを見直した。第一世代では、機能番号も引数も基本は32bitの整数だった。これはCPUにとって一番扱いやすいし、拡張性も十分にある。しかし実際の利用を見てみると、扱われる数値は8bitで十分なケースが多く、いやむしろ4bit程度で十分な場合も少なくない。
  • そこでエンコードを4bit単位のものに変更した。必要なら8bitや12bitなどより長い整数形式を使うことももちろんできる。→GUIGUI01​/man0004 これで無駄な上位の0は一掃され相当短くなった。
  • さらに第二世代OSASKでは、引数の一部分に対して、「ここの値はスタックの○○番目を参照」とか「ここの値は○○レジスタを参照」のような記述を許すことにした。これはパラメータに特別な数字を書くことで実現している。これは非常に強力で、今まで可変パラメータを含んだものはわざわざMOVなどで上書きしていたのだが、それが完全に不要になった。レジスタの値を利用できるので、パラメータのエンコードが上記のように複雑になっても、ほとんど問題にはならない(もしレジスタの値が利用できないのなら、それをメモリにストアするために、アプリがややこしいエンコードをしなければいけなかった)。
  • こうして結果的に、第二世代OSASKのAPIパケットは基本的に上書きしないものとなり、それゆえに.textに置いてもいいと思えるようになった。そこでEDI=0という特別形式を作り、この値でAPIが呼ばれたときには、OSはAPIパケットの先頭アドレスをEIPから取得する。そしてそのまま実行し、終了時にパケット終了アドレスの次のアドレスへreturn;する。これだとEDIへポインタを代入する手間が省ける(第二世代OSASKではEDIの初期値が0なのだが、これを一度も変更しないアプリも存在するくらいである)。
    • これはつまりCALL命令の直後にDBでAPIパケットを並べればいいということである。
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  • 第二世代OSASKにおけるAPIパケットの例:
  • 51 "hello, world\0"
    • 5はコンソールへの文字列出力ファンクション。この直後に4xを書くと標準出力以外にも出力できるが、ここでは何もしてないのでデフォルトのまま。
    • 1は文字列の指定方式で、パケット内部に8bitのUCHAR配列が格納されていることを意味している。そして0が終端。この終端コードも他の値にオーバーライド可能。
    • hello, worldと表示するために、文字列以外でのオーバーヘッドは2バイトである(51と終端の0)。他のOSのAPIで、API-CALLのためのパラメータ設定でここまで少ない手間でできるものがあるだろうか。普通、8bitレジスタに何か値を代入するだけでも2バイトを消費する。もしくは-128~+127の値をスタックにつむだけでも2バイトを使う。
  • 50 8c "hello, world"
    • これは文字列の指定方法を別のやり方にした例。0も8bitのUCHAR配列だが、配列長は終端制ではなく、事前に指定する方法。つぎの8cはgh4による0x0cを意味しているので、配列長は12バイトだと分かる。
  • 55 16 0
    • 最初の5はやはりコンソールへの文字列出力ファンクション。次の5は文字列モード解除。これにより、配列を利用しないか、もしくは仮に配列などが指定されても、その長さが出力すべき文字長だとは判断しなくなる。次の1は文字長。つまり1文字。次の60はEAXレジスタのこと。その値が文字コードと解釈されることとなる。ちなみに6で始まるのはレジスタやスタックの値を表す。
    • 結果として、putchar(EAX);になる。・・・これをやるのに普通のOSならどのくらい手間をかけるだろう。まあ、一文字表示は他のOSのほうが短いかもしれない。しかしそれは文字コードをALで指定している場合だけだろう。第二世代OSASKなら、EAX以外にもECXやEDXやEBXなどを指定できる(それぞれ61,62,63)。55 26 08 a などとすれば、printf("%c\n", EAX); もできる。
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